緑内障について

(1)緑内障の概念


眼球の中に水分がありますが、その硬さを眼圧と言います。血管の硬さを血圧といい正常が120mmHg以下ですが、眼圧の正常は21mmHg以下となります。サッカーボールの中に空気を詰め込みすぎて硬くなるように、いろんな原因で眼球の中の水分が溜まり、この眼圧が上昇して眼球が硬くなり網膜の視神経が圧迫障害されて視野が狭くなり、最終的に視力が低下する病気です。

(2)緑内障の分類

大まかに別けると以下となります。

1)開放隅角緑内障
 眼球内の水分の出口(線維柱帯)が目詰まりして、お風呂で言えば排水口が目詰まりして眼圧が上昇した状態。
2)正常眼圧緑内障
 原因は開放隅角緑内障と同等ですが、眼圧が正常なのに視野障害が出現する状態。
3)閉塞隅角緑内障
 線維柱帯が虹彩で蓋をされて眼圧が上昇する状態
4)続発緑内障
 眼内の炎症などにより緑内障となる状態。

(3)治療

通院では定期的な眼圧検査と視野検査が必要となります。特に
眼圧検査は点眼が終了する前に受診することが大切です。

1)点眼
 眼圧を下げる点眼薬にて眼圧を下げます。1剤で効果が弱いときには2剤、3剤と追加します。

2)レーザー治療
 ①閉塞隅角緑内障ではアルゴンレーザーで線維柱帯を蓋している虹彩にバイパスの通り道の穴をあけます。
 ②開放隅角緑内障や正常眼圧緑内障ではSLTレーザーによって線維柱帯の目詰まりを焼いて眼圧を下げます。

3)手術
 ①最近、白内障との同時手術でiStent Wが出てきました。iStent Wの説明書はこちらをクリック 。 iStentとは人工の新たな排水口です。眼球内の水分の排水口となる線維柱帯に金属製のステント(iStent)を専用の針を使って埋め込みます。iStentを埋め込む時間はごくわずかですので日帰り手術となります。
 ②その他に濾過手術という手術方法などがあります。

4)サプリメント
 サンテグラジェノックス(参天)による全身の抗酸化による眼圧下降作用。

(4)その他

当院においても点眼治療の他に、SLTレーザーやiStent Wの日帰り手術を行っています。

その他の詳細は日本眼科医会ホームページを参照してください。





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